車でラジオを聴いていると、住宅ローンで困ったら、任意売却を。
というCMがよく流れます。
任意売却は、住宅ローンが払えなくなった方を対象とする不動産売買の方法のことです。基本的に売却にかかる仲介手数料は、売却代金の中からし払うので持ち出しがありません。
売却代金は住宅ローンの残債務の返済に充当されますが、通常オーバーローンのことが多く、売買代金を充当しても住宅ローンは残ってしまいます。
つまり、仲介手数料は、債権者が面倒みてくれることになるわけです。
また、引っ越し代がもらえる場合もあるようです。
任意売却は、住宅ローンが払えないような厳しい家計状況であるからこその特別な手段でしょう。
ただ、住宅ローンが払えないからといって、すぐに任意売却によるのがベストかどうかは、その払えない事情にもよります。
住宅ローンそのものが払えないのであればやむをえませんが、住宅ローンのほかにクレジットや消費者金融などの借り入れがあって、それが膨らんだことで家計を圧迫しているのなら、
個人再生という方法もあります。
個人再生には要件がいろいろありますが、住宅ローンはこれまでどおり支払い、そのほかの借金を大きく圧縮(例えば5分の1)することで、住宅を守ることもできるのです。
不動産屋は仲介手数料を得ることが仕事ですから、個人再生の要件を満たすかどうかの説明はしてくれないかもしれません。
そして、任意売却後に残った住宅ローンの残債務は、消えないのです。
支払いができる程度の分割弁済で交渉することになるのでしょうが、住宅もないのに残債務だけをずっと払わなくてはなりません。
こういった場合、残債務が家計を圧迫するのであれば自己破産も検討するべきでしょう。
任意売却にしろ、自己破産にしろ、個人再生にしろ、不動産だけをみるのではなく、全体的な家計がどうなるのかをよく検討し、その解決手段を検討する必要があるのです。
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