4月20日の官報で、法改正が公告されました。
10月から株主総会で決議した登記事項を登記申請するときには、株主の情報を添付する必要があります。
もう少し詳しくいうと、議決権の多い方の上位10名の株主の情報
もしくは、議決権の多い順に足していって、3分の2になるまでの人数の株主の情報を添付。
また、総株主の同意が必要な場合は、全員の株主の情報を添付することになります。
この株主の情報というのは、
株主の氏名、住所、株式数、議決権数、議決権割合、となっています。
株主名簿のようなものです。
理由は、
株主総会議事録の偽造、役員になりすまして役員変更、あるいは本人の承諾のない取締役の
就任登記をして、会社財産の処分、など犯罪行為や違法行為があとをたたないから、というものです。
法務局においても、会社の所有者情報を把握して、会社の透明性を確保する必要があるということです。
さて、株主名簿をきちんと作成している会社はどれぐらいあるでしょうか。
これまで、私が関与してきた中小企業の商業登記で、作成してある株主名簿をみせてくれた会社は、ほとんどありません。
税務署に提出する決算書類のなかに、同族会社等の判定に関する明細書がありますが、あれはちょっと違います。
今後は役員変更登記をするときに、株主名簿の情報が必要になりますから、今のうちにきちんと作成しておいた方がいいでしょう。
株主名簿には、株主の氏名、住所、株数、議決権数、議決権の割合、取得日、株券を発行している場合には株券番号の記載が必要です。
話をきいていて多いのが、行方不明になっている株主がいるというものや、すでに株主が死亡したが、遺産分割をおこなっていない、株主と連絡がつかない、などというものです。
株主総会で決議して登記をおこなうものといえば、役員変更や商号変更、目的変更など、たくさんありますから、早めに整備しておいた方がいいでしょう。
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