2016年3月25日金曜日

登記簿謄本と固定資産評価証明書の食い違いはなぜおこるか

放置された相続登記の依頼をうけるとよくあることですが、

登記簿謄本と固定資産税の明細が異なることがあります。


土地はいいのですが、

問題は建物です。登記簿謄本の建物の家屋番号、構造、種類、床面積と、固定資産の課税明細のそれとが食い違うのです。


どの登記簿上の建物が課税明細の建物なのかがまったくわからないことがあります。


相続登記を行う場合は登録免許税を計算しなければなりません。

登録免許税は、固定資産評価額から算出しますので、これがわからないと計算できません。



原因は、登記申請を放置したことにあります。

古い建物を改築したのに、建物の表示登記をしていない。

古い建物を取り壊して建てなおしたのに、表示登記をしていない。

古い建物を取り壊して更地になったのに、滅失登記をしていない。

だいたいこれです。


建物の登記簿の表示登記は、自ら申請しなければ勝手には書き換えられません。

固定資産評価額、課税明細は、市町村が管理しますから、市町村のほうで建物の現況を把握して課税します。

登記簿の表示登記が変えられていなくても、固定資産は現況のとおりで課税されます。

登録免許税の計算のために、固定資産税課に電話して、登記簿上の建物がどれに該当するのかを確認することはよくあります。

こういう場合、表示登記をきちんとやり直し、相続登記をするのがベストですが、表示登記をそのままの状態でも相続登記することはできます。







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