2016年1月19日火曜日

離婚に伴う財産分与と不動産登記

離婚に伴う財産分与のご依頼をいただきました。

不動産の財産分与です。


財産分与の場合は、単純に名義を変える(所有権を移転する)よりも、住宅ローンなどが絡む場合が多いかと思います。

住宅ローンがなければ、不動産の所有権を移転して終了ということになるのでしょうが、

住宅ローンが絡むと少々面倒です。


住宅ローンの債務者をどうするのかという問題があるからです。


今回は、財産をもらう側が、住宅ローンの債務を承継することで銀行の承諾を得ることができたようです。

もとの債務者(財産を渡す側)は、住宅ローンの連帯保証人となりました。


さて、お互いが財産分与の内容に合意し、銀行の承諾も得たところで、ようやく不動産登記の手続です。


ここでまた、注意点があるのです。

元の名義人(財産を渡す側)の登記簿上の住所と、現住所が異なる場合は、住所移転登記を先に行う必要があること。
さらに、債務者の住所変更登記も先に行う必要があること。

銀行の商号などが変わっている場合は、先に抵当権の登記名義人の名称変更を行う必要があること。


今回は、すべて該当しました。


結局、

1、財産を渡す側の、所有権登記名義人の住所移転登記

2、金融機関の、抵当権登記名義人の名称変更登記

3、元の債務者の住所変更による、抵当権変更登記

4、ようやく、財産分与による、所有権移転登記

5、やっと、免責的債務引受による、抵当権の債務者変更登記


という登記申請になりました。

一口に財産分与といっても、いろいろなパターンがあるものです。


ちなみに、今回の依頼者のかた、素晴らしい内容で公正証書を作成しておられました。

それも、自分で考えて。

おそれいりました。








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